HOME / コラム / 喋れない方でも遺言書は作成できるか

喋れない方でも遺言書は作成できるか

カテゴリー:



病気や障がい、加齢によって「喋ることができない」というご相談をいただくことがあります。
そのような場合に多い質問が、「喋れない状態でも遺言書を作成できますか?」というものです。

結論としては、喋れなくても遺言書を作成することは可能です。ただし、どのような方法で遺言内容を伝えるか、そして遺言能力(判断能力)があるかが重要なポイントになります。今回は、喋れない方が遺言書を作成する際の注意点や方法について解説します。

喋れなくても遺言書は作成できる

遺言書が有効であるために必要なのは、「自分の意思を明確に示せること」であり、必ずしも“声で喋る”必要はありません。

つまり、

  • 筆談
  • 指差し
  • ジェスチャー
  • パソコンやタブレットへの入力
  • 文字盤を使った意思表示
    など、意思疎通ができれば遺言の作成は可能です。

喋れないという事実だけでは、遺言書の無効理由にはなりません。

自筆証書遺言は作成可能だが「書けるか」がポイント

喋れなくても、字が書けるのであれば 自筆証書遺言 を作成できます。

  • 全文の自書
  • 日付の自書
  • 氏名の自書
  • 押印

これらが行えるなら、自筆証書遺言として有効です。

しかし、

  • 喋れないうえに手も動かせない
  • 字を書くことが困難
    という場合には、自筆証書遺言は難しくなります。
最も確実なのは「公正証書遺言」

喋れない方の場合、確実なのは 公正証書遺言 による作成です。

公正証書遺言では、

  • 本人の意思を公証人が直接確認
  • 声が出なくても筆談・指差し・機器の利用で意思表示が可能
  • 署名が難しければ、公証人が代筆することもできる

という特徴があります。

公証人が意思表示の方法を確認してくれる

喋れない方でも、

  • 文字を書く
  • タブレットに入力する
  • はい/いいえを指差しで示す
    などの方法で意思表示ができれば、公証人がそれを丁寧に確認しながら遺言内容を作成していきます。

意思が確実に伝わるため、後のトラブル防止に

家族が勝手に誘導したのではないか?
本当に本人の意思なのか?
といった争いを避けるためにも、公証人が立ち会う公正証書遺言は非常に有効です。

喋れない方の遺言書作成で大切なポイント

喋れない方が遺言書を作成する場合、次の点が重要になります。

判断能力があること

声が出ないことと判断能力は別問題です。
遺言書を作成する時点で、

  • 自分の財産を理解している
  • 誰に何を渡したいかを明確に理解している
    ことが必要です。

判断能力に疑問がある場合は、医師の診断書を取っておくことで後の争いを防ぎやすくなります。

本人の意思表示が明確であること

筆談や機器を使って、本人が遺言内容を理解していることが確認できれば問題ありません。

家族の誘導が疑われる状況に注意

喋れない方の場合、周りの人が意思を代弁してしまいがちですが、
それは遺言の無効につながる危険があります。

意思表示は必ず本人が行うことが必要です。

病院や自宅でも作成できます

喋れない理由が、

  • 入院中
  • 病気や身体の障がい
    である場合でも、公証人が病院や自宅へ出張して遺言書を作成することができます。

必要に応じて、医師の意見書を添付することで、より確実な遺言書にすることも可能です。

喋れなくても遺言書は作成できます

喋れない方でも、遺言書は十分に作成可能です。

  • 喋れないことは遺言作成の妨げにはならない
  • 筆談や指差しなど意思疎通ができればOK
  • 自筆が難しい場合は公正証書遺言が最適
  • 公証人が意思確認をするため、無効になるリスクが低い

遺言書は“本人の意思”が最も重要です。声が出なくても、その意思をしっかり伝える方法があれば問題なく遺言が作成できます。

当事務所では、

  • 喋れない方の遺言書作成サポート
  • 公正証書遺言の準備・同席
  • 病院・ご自宅への出張相談
    なども対応しております。

「喋れない家族が遺言書を作れるか心配」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

オンライン相談

お問い合わせ