遺産分割協議書は相続人全員で行う必要があるのか
相続が発生すると、被相続人が残した財産をどのように分けるかを決める「遺産分割協議」が必要になる場合があります。このときに多くご質問が、「遺産分割協議は、相続人全員が参加しないといけないのですか?」というものです。
結論からお伝えすると、遺産分割協議は、相続人全員が参加し、全員が合意することが法律上必須です。一人でも欠けてしまうと、その協議は無効となってしまいます。
なぜ相続人全員の合意が必要なのか
民法では、遺産は相続人の共有状態になるとされています。その共有財産を分けるには、共有者全員の合意が必要となるため、遺産分割協議でも同様に「相続人全員の合意」が求められます。
どれだけ多くの相続人が賛成しても、1人でも同意していない人がいれば協議は成立しません。
相続人が遠方にいる・連絡がつかない場合は
「相続人が遠方にいて話し合いが進まない」「疎遠で連絡が取れない人がいる」
こうしたケースでも、原則として“全員の署名・押印”が必要です。
ただし、次のような方法で対応できることがあります。
●郵送での合意手続き
遺産分割協議書を郵送し、署名・押印して返送してもらうことで参加が可能です。
●行方不明の相続人がいる場合
家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てることで、代理人を立てて協議を進められる場合があります。
●相続人の1人が反対して協議がまとまらない場合
家庭裁判所に「遺産分割調停」を申し立てることで、第三者の関与のもとで話し合いが可能になります。
遺産分割協議書の作成も全員の署名・押印が必須
協議がまとまったら、内容をまとめた遺産分割協議書を作成します。
この書面にも、相続人全員の署名と実印による押印(および印鑑証明書)が必要です。
不備があると、不動産の名義変更や銀行の相続手続きが進められませんので注意が必要です。
行政書士がサポートできること
行政書士は、
- 遺産分割協議書の作成
- 相続関係説明図の作成
- 必要な戸籍収集
- 各種相続手続きのサポート
などを行うことができます。
相続は人生で何度も経験することではないため、戸惑うことが多いものです。専門家のサポートを活用しながら、円滑に手続きを進めていきましょう。
「相続人が多くて複雑」「どこから手をつけていいかわからない」「書類の作成が不安」といった場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
